スタートアップ:会社を設立する際の留意事項

経営管理
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会社を設立してスタートアップ的にVCなどから資金調達して、グロースアップしていきたい、という方向けに会社設立時の留意事項をまとめました。

これだけを満たせば全てOKというわけでもありませんし、スタートアップの本質は成長することなのであくまでも補助的なものではあります。

ただし、中期的な資金調達や創業者間の軋轢などスタートアップには色々なあるあるが存在します。そんなあるあるを再現させないように、また少しでも中期での資本政策を楽にするように是非最後までお付き合いください。

なお、この記事はメインは会社設立をサポートする税理士さんなどに一番読んで欲しいものでもあります。

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記事作成の背景

何社か設立後まもないスタートアップの会社からお仕事の相談だったり、事業運営の相談を受ける中で、たまに資本政策やSO関係の相談もお受けしております。

その際に、個人的には当たり前と思っていたことが、案外できていないケースも散見しており、クリティカルにクリアしておかなければならないものではないが、特段難しくなく実行できるものなのに実施されていない事象を紹介していければと思った次第です。

忘れがちな当たり前の話

1. 創業株主間契約を結ぶこと

スタートアップでは最初は数人知り合いや友達関係・ビジネス仲間などから開始するケースが多いかと思います。

最初は各自同じ方向を向いて進んでいこうと話し合ってスタートしますが、事業の進捗・方向性などの事業側起因の要素に加え、個人のライフプランなど創業メンバー個人起因の要因で、チームを離脱するケースがままあります。

また、少ないケースだとは思いますが、事業の進捗に応じて創業株主の一人が全メンバーの合意なしに部分イグジットを試みることもあるかもしれません。

色々なことが生じるスタートアップにおいて、是非とも創業時から作成して欲しいのが創業株主間契約になります。

取締役のシートは解任など後からでもなかったことにはできますが、発行してしまった株式についてはそう簡単にはことは進みません。

是非創業ラウンド時から創業株主間契約を締結することをお勧めします。

創業株主間契約に含める一般的な条項

ざっと以下のような項目は入れること、もしくは検討することが多いです。創業メンバーの構成や何をリスクとして契約でカバーしておくかは十人十色なので、色々なパターンをクリティカルシンキング的に見方を分けて検討していくことが必要です。

  • 株式譲渡(誰から誰に、どんなトリガーで)
  • 譲渡価格(どの金額で)
  • 経営専念義務、競業避止義務(在職中+退職後何年)
  • リバースべスティング

リバースべスティング(通常のSOなどで使うべスティングの逆だと理解してください)は、日本ではあまり使われないケースが多いって肌感です。

ただ、期待する結果を出したなら退職後も一定程度の権利(この場合は株式)を保有することは合理的かなと思います。逆に結果を出さずに社内に残っていれば株が保有し続けられるっていう方がスタートアップっぽくないのではないかなぁと。。

まぁ契約だけで株主としての地位を全て剥奪というわけにはいかないので、致し方ない面もありますが、期待した結果を出せない創業メンバーにいつまでどの程度生株を持たせるのか、そしてそもそもそんなスクリーニングは難しいので、最初にどの程度株を保有してもらうのか、は創業株主間契約抜きにしても難しい問題です。

2.発行済株式数に注意

よく税理士さんとかに頼んで会社設立をしてもらうと、100株とかで設立する人が多いんですが、これを是非やめて欲しいです。

❌  資本金100万円・発行株式100株(@10,000円)
❌  資本金10万円・発行株式100株(@1,000円)

基本10,000株、少なくとも1,000株は初期に発行して欲しいです。

これにはちゃんとした理由が2点存在します。

  1. 外部資金調達ラウンドを複数回こなす時に、細かい比率調整が可能になる
  2. SO発行時に1%未満のSO付与ができる

まぁ1はCFOやってる人が細かい調整したいだけなので、どちらでもいいと言われればどちらでもいいのですが、2の方は個人的には比較的重要だと思っています。

SO1個あたり付与できる株式は基本最低単位までで、逆に言えば最低単位(1株)未満の派株を発行することはできません。

他方で、SOを1%以上付与したい人となると基本はCXOクラスの採用だけなので、初期メンバー等に広く薄く渡したい場合など、最低が1%だったら10人配った時点でSO付与が発行済株式の10%になってしまいます。。

日本の証券会社が上場時にベンチマークとしているのもSO比率は10%ですし、VCとの投資契約の中でも10%以下のSO発行は自由にできるけど、それを越えると色々言われたりもします。

直近2019年上場銘柄ではメルカリさんなどが20%近くのSO発行率でしたが、まぁ10%というのが界隈で話される1次的な上限値だと思ってください。

となると、最初が100株しか発行されていないとSO1個発行するだけで1%使ってしまいますね。。

ありえないです。。。

ということで、基本10000株、少なくとも1000株は初期に発行しておきましょう。

まとめ

スタートアップ会社設立時に気をつけて欲しい留意事項2点を説明しました。

創業株主間契約はAZXのHPとかにテンプレがあったはずです。ただ、あのテンプレは2人創業を前提にしており、また言い出しっぺがやめた場合の想定がなされていないので、実際利用する際には結構手直しが必要です。

資本政策は後から修正するのが大変だ、とあとあとよく聞くことになると思います。

そして第一歩が創業株主の出資比率です。

この大変さは身に沁みる必要はない部分だと思っていますので、是非創業株主間契約を結んでおいてもらうことを進めます。

また、初期の発行株については、SOを早めに付与しようとしている会社は早期にぶち当たる論点なので、ぜひお間違えないように設計してください。

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