さて、チーム内での情報共有やデータ保存・共有をしていく場合のGsuiteの活用方法をみていきます。
Gsuite共有ドライブの概要
チームドライブはGSuiteBusiness以上で利用することができる共有のオンラインストレージで、ユーザー数が5人以上なら容量無制限で利用できます。
ただし1ドライブあたりアイテム数40万個、フォルダ階層20階層までの制限あり。「容量」自体は無制限なんですが、アイテム(sheet/doc/scriptなど全て含みます)やフォルダ階層だけ制限があるって感じです。
2019年5月に共有ドライブと名称変更されており、以前はチームドライブと呼ばれていた機能です。
追記:Google workspaceへの移行に伴う変更点
共有ドライブの利用は変わらずBusinessプラン以上となっています。機能面では、Gsuite時点と特段の変更は無いようなので、ご安心ください。
共有ドライブとマイドライブの違い
Gsuite管理者ヘルプにまとまっているので、参考に掲載しています。要はチーム単位で管理できるマイフォルダみたいなものですね。
共有ドライブ | マイドライブ | |
---|---|---|
追加できるファイル形式 | すべてのファイル形式(Google マップを除く) | すべてのファイル形式 |
ファイルとフォルダのオーナー | 組織 | ファイルまたはフォルダを作成したユーザー |
ファイルとフォルダの移動 | ユーザーはファイルのみ移動できます。管理者はファイルとフォルダを移動できます。 | 可能 |
パソコンとのファイル同期 | ドライブ ファイル ストリーム: 可能バックアップと同期: 不可 | 可能 |
共有の仕組み | チームメンバー全員に同じファイルやフォルダが表示されます。 | 個々のファイルへのアクセス権限に応じて、フォルダに表示されるファイルはユーザーごとに異なることがあります。 |
ゴミ箱内のファイルの保持期間 | 各共有ドライブに、それぞれゴミ箱があります。ゴミ箱内にあるファイルとフォルダは 30 日後に完全に削除されます。メンバーはそれ以前に特定のファイルを削除できます。 | ゴミ箱内のファイルやフォルダは、ユーザーが [完全に削除] を選択するまで削除されません。 |
ファイルの復元 | 管理者、コンテンツ管理者、投稿者アクセスの権限があれば可能です。 | 該当ファイルの作成者であれば削除できます。 |
(参照元:https://support.google.com/a/answer/7212025?hl=ja)
共有フォルダの利点
メジャーな利点は主に以下の2つかと思います。
・ドライブ単位でユーザ設定できるため、ドライブへのアクセス権限管理が可能(情シス的な視点ですね)
・チームドライブで作成されたファイル等はチームに帰属するので、個人が退職等でアカウント削除されてもデータは残る
この黄色ハイライト部分が個人的にはありがたいポイントだと思ってます。退職者が出たらその人のデータが消えてしまったなんてことがあると結構過去を追うさいに大変です。
また、毎回マイドライブのデータを共有処理しなくても済みます。
(参考)共有アイテムと共有フォルダの違い
共有アイテムと共有フォルダ名称は似ているように見えますが、あくまで共有アイテムはマイドライブのファイルを誰かに共有している(そして共有された側がドライブで表示される)と意味になり、ファイルのオーナーは変わりません。
つまり、マイドライブで誰かにファイルを共有しておいても、ファイルオーナーが退職してアカウント削除されれば、ファイル自体も消滅します。
GAS開発における個人的な使い分け方法
個人的にはマイドライブと共有ドライブを以下のように使い分けています。
マイドライブ | 共有ドライブ |
テスト段階のスクリプト | Productionスクリプト |
要はマイドライブでテストを実施しながら、完成したら共有ドライブで個人ID管理下から外すという方法です。
マイドライブのフォルダを共有ドライブに一括移転する方法
実はマイドライブから共有ドライブへも「指定の場所へ移動」で移行可能です。
step1: 対象フォルダを選択して右クリック→指定の場所へ移動をクリック

step2: マイドライブが表示されるので、戻る(”←”アイコン)ボタンをクリック

step3: 共有ドライブを選択、指定したドライブを選択

まとめ
共有ドライブのメリットとデータ移転の方法を紹介しました。
マイドライブから共有ドライブの利用へ転換していけると、退職者が出た時とか楽ですね。
今回紹介した方法は、データ自体を移動させてしまいます。自分のマイドライブにも同じデータ(テスト環境を残す目的etc)を残しておきたい時は、次回紹介するGASスクリプトでフォルダ自体をコピーして移転させましょう。
自分が管理者であれば、GASでの一括コピーも可能です。